AAVの治療
日本で行われたOpen-label RCT、LoVASを読んでみます。 標準的な1.0mg/kgにたいし、Investigationの0.5mg/kgが寛解導入率において同等か否かを調査した研究です。先に行われたPEXIVASは国際的な研究であったため、日本人で適切な投与量を提供してくれる可能…
EULAR recommendations for the management of AAV - 2022 update が出版されました。 EULAR recommendations for the management of ANCA-associated vasculitis: 2022 update Table 3. EULAR recommendations for the management of AAV - 2022 update 包…
PEXIVASの結果が出版されて早10ヶ月。当初は結果だけを聞いて「脱力」したことを覚えています。 これまでリウマトロジストは喀血するAAV患者にせっせと血漿交換をしていたのでした。患者を助けることが出来た、というやりがいを感じながら.... その際、肺胞…
EULAR/ERA-EDTA recommendations for the management of AAV https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27338776 Table 1 Recommendation statements 1. We recommend that patients with AAV aremanaged in close collaboration with, or at, centres of expert…
高齢者のAAVに対するCORTAGEを読んでいます。 https://oiwarheumatology.hatenablog.com/entry/15193532 <リウマトロジストの疑問>のつづき Conventional群のステロイド減量は初めのうちは早くてExperimental群よりも少ない量ですが、97日目にはExperiment…
CORTAGEは65歳以上の血管炎に短期間のステロイド+少なめのIVCYの治療法をとることを検討したRCTです。 http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/art.39011/abstract French vasculitis study group (FVSG)のお仕事ですが、高齢化社会の日本においてもそ…
<Scenario case> 60歳男性、多発血管炎性肉芽腫症(ウェゲナー肉芽腫症)、GPAの新規発症患者(MPO-ANCA, non-renal)の治療法について検討しています。 難治性の合併症があるため、リツキシマブを導入する予定です。 リウマトロジスト、実はこの薬の使用…
(2016.6.29updated) MAINRITSANはFrench Vasculitis Study GroupによるRCTです。 寛解導入後の維持療法として、Rituximab vs AZPを比較しました。 その結果、やはりRituximabが再発予防効果に優れていました。 Rituximab versus Azathioprine for Maintenanc…
CYCLOPSの長期成績がでました。当初は18ヶ月でしたが、中央値4.3年の長期成績です。 (1.5年の成績) http://blogs.yahoo.co.jp/oiwarheumatology/10912438.html **************************************** Pulse v…
日本のANCA関連血管炎の診療はシクロフォスファミド(CYC)を用いるかどうか、ステロイドの初期量をどの程度続けるかが、施設によって様々です。 CYCを使い慣れていない施設はステロイド単独で治療を始めやすく、CYCに慣れた施設ではステロイド減量の仕方も…
ANCA関連血管炎の寛解導入においてリツキシマブがシクロフォスファミドに劣らないことを示したRCT、RAVE試験の18ヶ月の報告がなされました。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23902481 6ヶ月時の報告のみならず、18ヶ月もNEJMに載るあたり、この試験のイ…
CYCAZAREMについて述べます。 って、なんのことだかわかりませんよね(笑) CYCAZAREMとは、 Randomised trial of CYClophosphamide versus AZAthioprine during REMission in ANCA positive Systemic Vasculitis の頭文字をとったものです。 これまで寛解導…
(前回からのつづき) https://oiwarheumatology.hatenablog.com/entry/11069472 この非劣性試験、RAVE trialは、AAVの寛解導入においてRTXがCYに劣らず、再燃例にはCYより優れることを示した歴史に残るRCTです。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/206471…
リツキシマブがANCA関連血管炎の保険適応を獲得すべく、公知申請が行われるそうです。 http://www.ryumachi-jp.com/(2013.2/11, accessed) この度は、この薬が本当にこの疾患に有効なのかを調べて見ましょう。 Pubmedで、リツキシマブとANCA関連血管炎のMe…
EUVASによる、CYCLOPSより「上」のスタディについて触れておきましょう。 「上」というのはクレアチニンの値のことです(笑) MEPEXは、Cr> 5.8のANCA関連血管炎において、血漿交換が有効かどうかを検討したRCTです。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17…
(↓のつづき) https://oiwarheumatology.hatenablog.com/entry/10912438 この度はCYCLOPSのレジメンを詳しく見ていきましょう。 http://www.vasculitis.org/images/documents/cyclops.pdf 先のページで、 「CYCLOPSにおけるシクロフォスファミドパルス(pCY…
「EUVASのホームページでCYCLOPSのレジメンを見たらええ。」 なんのことだかさっぱり分かりませんでした・・・ 2005年、顕微鏡的多発血管炎を経験し、腎臓内科の先生にエンドキサンパルス療法について質問したときのお答えです(エンドキサン;一般名、シクロフォス…