(2012年2月)
Bio同士の対決です。
ATTESTは、
を比較したDouble-blind RCTですが、
オレンシアがレミケードを凌駕したという結果が注目されました。
対象はMTXのinadequate response、ABT:IFX:PBO=3:3:2でランダム割り付けされました。
平均RA期間は7~8年です。
1年後、効果ではABTが勝りました。
DAS28の変化率;ABT -2.88 vs IFX -2.25;推定差(95% CI)=0.62 (–0.96, –0.29)と有意
Good EULAR response;32.0% vs 18.5%;推定差(95% CI)=13.5% (3.6, 23.3)と有意
LDAS; 35.3% vs 22.4%;推定差(95% CI)=12.9 (2.1, 23.7)と有意
DAS28 remission 18.7 vs 12.2%; 推定差(95% CI)=18.7 (–2.2, 15.2);NS
ACR 20: 72.4 vs 55.8%, その差16.7は95% CI=5.5, 27.8と有意。
ACR 50: 45.5 vs 36.4%, 推定差(95% CI)=9.1 (–2.2, 20.5);not significant (NS)
ACR 70: 26.3 vs 20.6%, 推定差(95% CI)=5.7 (–4.2, 15.6);NS
安全面においても、オレンシアが勝りました。
副作用 89.1 vs 93.3%
重症副作用 9.6 vs 18.2%
重症感染症 1.9 vs 8.5%
副作用中止 3.2 vs 7.3%
重症副作用による中止2.6 vs 3.6%
安全性は有意差検定はされていませんが、重症感染症の頻度に差があるように見えますよね・・・
→有意差検定はされていませんが、Number needed to harm (NNH)を計算してみます。
→NNT= 100/(8.5-1.9) =15.1
また、レミケードの投与量は3mg/kgと、米国や日本で使用できる量(~10mg/kg)よりも少な目で投与されており、十分量で使用されていれば負けていなかったかもしれないというのもありな訳です。
有意差が出たとしても、お互い傷つかないような絶妙な設定がされているんですね。
ですが、リウマトロジストはこの試験の結果を重視しています。やはり、重症感染症の頻度がIFXとABTで差があるように思うからです。
残念な点はX線検査で評価していない点でしょうか。
オレンシアを販売するブリストルが企画・出資しています。
ps; 2年目の結果も最近出ました。