French vasculitis study group(FVSG)とは世界をリードするフランスのグループです。その名の通り、血管炎の臨床試験を行っています。
①Churg-Straussで予後不良因子のない場合
②Churg-Straussで予後不良因子のある場合
の4つのシチュエーションに対するStrategyを評価したRCTです。
とくにChurgの予後不良因子のある場合のRCTでは、
Treatment of Churg-Strauss syndrome withoutpoor-prognosis factors: a multicenter, prospective, randomized, open-labelstudy of seventy-two patients.
Ribi C, Cohen P, Pagnoux C, Mahr A, ArèneJP, Lauque D, Puéchal X, Letellier P, Delaval P, Cordier JF, Guillevin L;French Vasculitis Study Group.
Arthritis Rheum. 2008 Feb;58(2):586-94.
Objective.
Five-Factors Score (FFS)で定義される予後不良因子を有さないChurg-Strauss syndrome (CSS)の患者における第一選択薬としての全身性ステロイド療法(CS)の効果を調べること。
治療失敗または再発例に対して追加する免疫抑制療法として、経口アザアチオプリン(AZA)vs 静注パルスシクロフォスファミド(CYC)を比較すること。
Methods.
この多施設前向き無作為化Open-label trialは新規に診断されステロイド剤で治療されたFFS0のCSSを含んだ。治療失敗か再発時に患者は6ヶ月のAZAまたはCYC6パルスを受けるかに無作為に割り付けられた。解析はintent-to-treat strategyで行われた。
Results. フォロー期間の平均±SDは 56.2±31.7ヶ月。72例ののうち93%がCSのみで寛解を達成し、35%が再発をし、主に最初の1年以内の再発であった。治療失敗か再発のために免疫抑制剤の追加に割り付けられた19例のうち、AZAを投与された10例中5例、CYCを投与された9例中7例が寛解した。その差に統計学的有意差はなかった。全例における1年後、5年後の生存率は各100%と97%。フォロー終了時に寛解にあった79%が少量CSを要した。 主に呼吸器疾患をコントロールするために。CSに関連する副作用は72例の31%に見られた。
Conclusion.
FFS0のCSSの患者のうち生存率は素晴らしく、FFSに予後を予測する価値があることを確認した。第一選択であるCSによる治療はほとんどの患者で寛解をもたらしたが、再発は頻繁だった。1/3が追加の免疫抑制剤を要した。AZAまたはパルスCYCはCS耐性の疾患やMajor relaseに対して同等に有効であった。長期の間、ほとんどの患者は経口CSを投与されており、CS関連の副作用が高率であることを説明しうるかもしれなかった。
Churg-Strauss syndrome with poor-prognosisfactors: A prospective multicenter trial comparing glucocorticoids and six ortwelve cyclophosphamide pulses in forty-eight patients.
Cohen P, Pagnoux C, Mahr A, Arène JP,Mouthon L, Le Guern V, André MH, Gayraud M, Jayne D, Blöckmans D, Cordier JF,Guillevin L; French Vasculitis Study Group.
Arthritis Rheum. 2007 May 15;57(4):686-93.
OBJECTIVE:
METHODS:
RESULTS:
8年後、完全寛解率と重症の副作用は両群間で同等。全体の再発は12回と6回で差はなかったが (P = 0.07)、軽症再発の数を考慮するとこの差は統計学的に有意になった (P < 0.02)。登録数の全てを達成できなかったが、この研究は12回のレジメンの優位性が分かったことを受け、途中で中断された。
CONCLUSION:
(本文より)
経過観察期間の平均42.5ヶ月でKaplan-Meier法で解析したところ、疾患なし生存率は12パルス群で有意に高く (P<0.015)、イベントフリー生存率(失敗、死亡、再発、重症副作用がないこと)は12パルス群で高い傾向があった(P=0.07) (Figure 1)。そのため、12パルス群において再発のかずが少なかったこと、110例の割り付けのゴールが合理的な時間において達成されなかったことから、この試験を途中で中止する決断をして、12パルスが疾患なし生存で優れていると結論づけた。
ps;↓でEGPA診断に関するreviewを執筆させていただきました!
|
↓でGCAのreviewを執筆させていただきました!
|
↓で執筆協力しております!