リウマチ膠原病のQ&A

日常診療で出会ったギモンに取り組んでいきます!

GIOP診療に関するインシデント・アクシデント

GIOP診療にまつわる、ありそうなIAを記載します。

リウマトロジスト@しくじり先生のIA報告もあります。


・歯科通院歴、歯周病の有無を確認せずに、ビスフォスフォネートを処方。
→言わずと知れた顎骨壊死のリスク管理。歯科コンサルトをルーチンにすべきか否かは議論のあるところではあるが。
 
・テリパラチド処方の際、以前から処方していた活性型ビタミンDを継続してしまう。
→高Caのリスクのため併用注意とされている。禁忌ではないが、中止を一考しよう。
 
・テリパラチド処方の際、ビスフォスフォネートを継続する。
→添付文書では相互作用はないですが、見切って変えたのなら、中止すべきでしょう。
 
・テリパラチドを処方して、デノタスチュアブルを処方してしまう。
→・・・アクシデント
 
・デノスマブ処方しても、デノタスチュアブルを処方しない。
 
OP診療では必須ではないが、低Caのリスクあるため一考を。とくに腎機能低下は低Caのリスク。


※2016.4月現在の添付文書を参考に記載しております↓

テリパラチド(フォルテオ)・・PTH注射剤。骨芽細胞機能が活性化され、破骨細胞機能を上回るため、骨新生が誘発される。 この薬はCaを一時的に上昇させるため(添付文書では4-6時間;16時間後には戻る)、活性型ビタミンD製剤との併用は「併用注意」。

デノスマブ(プラリア)・・抗RANKLモノクローナル抗体。RANKLは膜結合型あるいは可溶型として存在し、破骨細胞とその前駆細胞の表面に発現する受容体、RANK を介して破骨細胞の形成、機能及び生存を調節する。デノスマブはRANK/RANKL経路を阻害し、 破骨細胞の形成を抑制することで骨吸収を抑制する。