リウマチ膠原病のQ&A

日常診療で出会ったギモンに取り組んでいきます!

RA-LPDのtop 10 tips

RA-LPDtips


1.RA-LPDにおいて、MTX投与によらず、DLBCLが多い(57.9%> 42.7%@一般のLymphoma)。
 
2.RA-LPDMTX投与によらず、EBER (+)が多い(27.6%>9.9%@一般のLymphoma)。DLBCLにおいてもしかり(13.6%>4.0%@一般のDLBCL)。
 
3.日本の観察研究でMTX投与中のLPD48例中11例はMTX中止後、1-2週間で縮小したが、5例は2-10ヶ月で再発した(残り6例は中央値21.5ヶ月で再発なし)。縮小した11例のうちBER+は再発例 2/5 vs 縮小したままの例 4/6Table4)。
 
4.日本のRA-LPDの予後はMTX投与によらない。
 
5.フランスの3年の前向きコホートにおいて、MTXによってHodgkin lymphomaの発生頻度は増えたが、Non-Hodgkin lymphomaは増えなかった。
 
6.MTX-LPDのなかでLymphomaまで行かないものとして、EBV-mucocutaneous ulcerがある。
 
7.MTX-LPDのなかでLymphomaまで行かないものとして、Lymphomatoid granulomatosisがある。これもEBV関連。
 
8.RAでリンパ腫のリスクが上昇するのは治療によるものではなく、慢性炎症によるものだ。
 
9.GLM3年で(有意に)LPDを増やさなかった。
 
10.米国のRAコホート2万人(8万人年)においてTNF阻害薬はリンパ腫の増加に関与しなかった。