少し、ほとぼりもさめてきたところですので、注意喚起しておきましょう。
Abstract
Objectives
Methods
発症12ヶ月以内で抗CCP抗体高値を有し、RF陽性 and/or 骨びらんを有するMTX-naïveの早期RAが二重盲検RCTに登録された。患者はCZP+MTX or PBO+MTXに1:1で52週間ランダム割り付けされた。Prmary endpointは52週後のX線の進行の阻害(改訂mTSSにおけるベースラインからの変化)。Secondary endpointsは24週時のmTSS、24週・52週時の臨床的寛解。
Results
CZP+MTX (n=159) or PBO+MTX (n=157)にランダム割り付けされた316例が早期RAの所見を反映する同等なベースラインの特徴を有した (平均罹患期間: 4.0 vs 4.3ヶ月; DAS28-ESR: 5.4 vs 5.5; mTSS: 5.2 vs 6.0)。CZP+MTX群は52週後、PBO+MTXに比べX線の進行を大きく阻害した (mTSS CFB=0.36 vs 1.58;p<0.001)。24週でもそうであった (mTSSCFB=0.26 vs 0.86; p=0.003)。CZP+MTX群の臨床的寛解率(SDAI, Boolean and DAS28-ESR)は24週、52週時ともCZP+MTX群で有意に高かった。両群の安全性の結果は同様であり、MTXにCZPを追加することで見られる新たな安全性の問題はなかった。
Conclusions
<リウマトロジストのコメント>
Primary outcomeであるchange from baseline in modified Total Sharp Score≦0.5を達成するためのNNTが100/ARR=100/(82.9-70.7)=8.1→NNT=9(52wks)という素晴らしい成績でした。
(9人を最初から併用で治療すれば、1年後の画像的寛解(≦0.5)を達成する人が一人現れる計算になる)
この優れたRCTでリウマトロジストが注目したのは、やはり「安全性」です。
でした。
CZP+MTXで8例(5%)、MTX単独で4例(2.5%)。
100PYでいうと各々5.8%、3.4%となりました。
でも、よく考えてみてください。
Early RAで比較的お元気な患者さんにはじめから併用すると、
今年も、リウマトロジストのもとには多くのEarly RAの患者さんが訪れてくれました。
果たして、わたしたちリウマチ専門医はEary RAの患者さんに5%の確率で肺を障害する治療法を提案できるのでしょうか。
Table 3