軸関節型SpAのASAS分類基準（2009） - リウマチ膠原病のQ&A

軸関節型脊椎関節炎のためのASAS分類基準

軸性脊椎関節炎のASAS分類基準

（3カ月以上の腰痛で年齢が45歳未満であること）

画像で仙腸関節炎* ＋ SpAの所見≧1 **

または、

HLA-B27　＋その他のSpAの所見** ≧2

**SpAの所見

・炎症性腰痛

・関節炎

・踵の付着部炎

・指（趾）炎

・乾癬

・NSAIDsへの良好な反応

・SpAの家族歴

・HLA-B27

・CRP上昇

*画像上の仙腸関節炎

・MRI上、 SpAの仙腸関節炎が極めて疑わしい活動性（急性）炎症

・改訂New York基準に従い、X線上確実な仙腸関節炎

軸性脊椎関節炎の分類基準に用いるパラメーターの定義

・炎症性腰痛・・・専門医によって判断された炎症性腰痛：以下の

5項目のうち4項目以上が存在：（１）40歳未満の発症、（２）潜在性の発症、（３）運動による改善、（４）安静で改善しないこと、（５）夜間の疼痛（起床後に改善する）

・関節炎・・・医師によって診断された過去または現在の活動性滑膜炎

・踵の付着部炎・・・踵の付着部炎：アキレス腱付着部または足底筋膜の踵骨の部位における過去または現在の自発的な疼痛、または診察時の圧痛

・ぶどう膜炎・・・眼科医によって確認された過去または現在の前部ぶどう膜炎

・指炎・・・医師によって診断された過去または現在の指（趾）炎

・乾癬・・・医師によって診断された過去または現在の乾癬

・炎症性腸疾患・・・医師によって診断された過去または現在のクローン病または潰瘍性大腸炎

・NSAIDへの良好な反応・・・NSAIDの1回のフルドーズを投与24-48時間後に腰痛が消失するか、かなり改善する

・脊椎関節炎の家族歴・・・第一度近親（母、父、姉妹、兄弟、子供）、第二度近親（母方、父方の祖父母、叔母、叔父、姪、甥）に以下のいずれかがある：（１）強直性脊椎炎、（２）乾癬、（３）急性ぶどう膜炎、（４）反応性関節炎、（５）炎症性腸疾患

・CRP上昇・・・腰痛時のCRPが正常上限よりも高いこと。そのほかの原因によらない。

・HLA-B27・・・標準的なラボの検査で陽性

・X線上の仙腸関節炎・・・修正ニューヨーク基準で両側のgrade2-4、または片側のgrade3-4の仙腸関節炎

・MRI上の仙腸関節炎・・・脊椎関節炎の仙腸関節炎を疑わせる、明瞭な骨髄浮腫・骨炎を伴う仙腸関節の活動性炎症性病変