リウマチ膠原病のQ&A

日常診療で出会ったギモンに取り組んでいきます!

COVID-19の無症候性キャリア

<無症候性感染>

無症候性感染も報告されたが、頻度は不明。しかしコモンであるようだ。

 

●全ての乗客とスタッフがSARS-CoV-2のスクリーニングを受けたクルーズシップのoutbreakにおいて、約17%が2/20までに陽性。確定例619例の約半数は診断時には無症状であった。

https://www.niid.go.jp/niid/en/2019-ncov-e/9417-covid-dp-fe-02.html

 

あるモデリング研究は18%が真の無症候性(発症しない)の症例であると推定した。これは潜伏期を含め、多くの推定に基づくものではあるが。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32183930

 

 

●同様により小さな看護師施設におけるCOVID-19のoutbreakにおいて、スクリーニングテストで陽性であった入居者23人のうち13人が診断時に無症状であった。しかしそのうち10例はその後1w以内に発症した。

(Kimball A, et al. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2020)

 

●ニューヨークの2つの病院からのパンデミック極期における妊娠女性のための全例スクリーニングプログラムの報告において、210例の無発熱の無症状女性のうち29例(14%)が鼻咽頭標本のSARS-CoV-2のRT-PCR検査が陽性であった。4例は発熱か症状があり、いずれも陽性結果であった。このようにSARS-CoV検査陽性の33例のうち29例(88%)が初診時に無症状であったのだ。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32283004

 

●無症状の感染患者であっても客観的な臨床的な異常を呈するかもしれない。CTを施行した無症候性感染の患者24例の研究において、50%が典型的なGGOまたは斑な陰影を呈した。その他の20%の患者は典型的でない異常陰影を呈した。5例は診断の2-3日後に微熱と非典型的な症状を伴ったり伴わなかったりした。別な無症状で濃厚接触の患者55例の研究では67%が入院時にCT上肺炎の所見を呈した;2例が低酸素血症となり、全例が回復した。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32146694

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32179910

 

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COVID-19のオーバービュー

https://oiwarheumatology.hatenablog.com/entry/2020/04/19/222005

 

COVID-19の潜伏期

https://oiwarheumatology.hatenablog.com/entry/2020/04/10/232500

 

COVID-19の重症化・死亡のリスク

https://oiwarheumatology.hatenablog.com/entry/2020/04/19/135836

 

COVID-19の臨床所見

https://oiwarheumatology.hatenablog.com/entry/2020/04/19/141511

 

COVID-19の画像所見

https://oiwarheumatology.hatenablog.com/entry/2020/04/19/142538

 

COVID-19の無症候性キャリア

https://oiwarheumatology.hatenablog.com/entry/2020/04/19/144436

 

COVID-19の管理

https://oiwarheumatology.hatenablog.com/entry/2020/04/19/214838